イメージガイドレーザポインティング技術とは、カメラで撮影している領域におけるPOI(Point of Interest)というユーザーの着目点もしくは着目領域にレーザ光を照射するという技術です。
この技術は、画像撮影機能(imaging camera)とレーザ描画機能(laser illuminator)という2つの機能が1つの箱に入っていることにより、容易に実現することができます。
20年以上前より眼科の診断機器であるOCT(Optical Coherence Tomography装置、液晶ディスプレイ製造装置(パターンリペア装置)などに実用化されてきた技術であり新規技術ではありませんが、今までごく一部の製品にしか用いられてこなかった技術です。弊社は、このイメージガイドレーザポインティング技術を一般化し、いろいろな機器をユーザーの方々に提供していきます。
画像撮影機能とレーザ描画機能が1つの箱に入っていることにより、撮影した画像においてレーザ光を照射したい場所を指定するだけで、(ユーザは位置合わせの調整をその都度行う必要なく、)レーザ光を照射することができます。
レーザ光の照射場所の指定方法は、カメラで撮影した画像からユーザーが画像上で照射位置を指定する方法(マニュアル指定)、および、POIが特殊な色および形状を有している場合にはPOIであるレーザ光照射位置を自動認識方法の両方が可能です。
レーザは適したレーザをアプリケーションごとに選択します。ファイバーを用いた接続も可能です。小型のレーザであれば機器内に設置も可能です。
顕微鏡と組み合わせた場合、フィールドレンズ(撮像レンズ)と組み合わせた場合、どちらの場合もことにより観察している画像におけるユーザーの注目領域(POI)にレーザ光を照射することができます。組み合わせる顕微鏡とフィールドレンズはともに、画像の観察波長およびレーザの波長の両方に対応している必要はありますが、ユーザーの注目領域(POI)の観察画像のフォーカスがあっている画像であれば、その注目領域にレーザ光を照射することができます。
カメラで赤色LEDの位置を認識して、2つの赤色LEDの中心に配置されているPDにレーザ光を照射します。途中でターゲットを動かしても、自動追尾します。(Photonics Wesr 2021での発表技術)応用範囲としては、光ワイヤレス給電技術、水中などのセキュアな光データ通信などが想定されます。
顕微鏡観察画像においてマウスでレーザ照射領域を指定し、その指定エリアにレーザ光を一様な密度で照射してみました。この動画いおけるレーザ波長は561nm(CW)であり、レーザの照射位置は1mSec単位で設定しています。
Hiromasa Shikata, Philipp Denninger, "Plant optogenetics: Applications and perspectives", Current Opinion in Plant Biology, Vol. 68, August 2022, 102256
参考文献準備中
mEos2に関連する下記文献のPhoto switching を実現する405nm, 561nmの2波長搭載Pixel illuminator出荷実績有。
1kW/cm2の照射パワーをx10の対物レンズでも実現します。
Daniel Thédié, Romain Berardozzi, Virgile Adam, and Dominique Bourgeois,
"Photoswitching of Green mEos2 by Intense 561 nm Light Perturbs Efficient Green-to-Red Photoconversion in Localization Microscopy"
J. Phys. Chem. Lett. 2017, 8, 18, 4424–4430
Takanori Maeno, Takanori Uzawa, Izumi Kono, Kazunori Okano, Takanori Iino, Keisuke Fukita, Yuki Oshikawa, Taro Ogawa, Osamu Iwata, Takuro Ito, Kengo Suzuki, Keisuke Goda, Yoichiroh Hosokawa, "Targeted delivery of fluorogenic peptide aptamers into live microalgae by femtosecond laser photoporation at single-cell resolution ," Scientific Reports, vol.8(1)Article number: 8271 , 29 May. 2018,
Alexander William Setiawan Putra, Hirotaka Kato, Hendra Adinanta, Takeo Maruyama,
"Optical wireless power transmission to moving object using Galvano mirror",
Proceedings Volume 11272, Free-Space Laser Communications XXXII; 112721E (2020) https://doi.org/10.1117/12.2547424, (SPIE DIGITAL LIBRARY)
USB3cam、GigEcamなどの規格に適合したカメラの制御技術を有しております。一定間隔の画像取得(タイムラプスイメージング)技術から、取得した画像の画像処理(欠陥補正、特徴抽出、対象物のカウント)などの技術も有しております。
タイムラプスイメージングソフトのコントロール画面
複雑な画像処理を用いてはおりませんが、単なる画像強調処理(色変換)により、暗い画像を見やすくすることなども可能です。またこの技術にUCLAが開発したPSTエッジ検出技術を加えることにより、きわめて暗い画像の情報も取得が可能となります。(UCLAが開発したPSTエッジ検出技術については、製品紹介のページをご参照ください。)
カラーマッピング処理の適用により焦点調整が簡単になる動画
ステッピングモーター2chの制御に加え、2chの外部トリガー信号の精製が可能な基板を内製しました。この基板によりXYステージの制御が可能となります。またこの基板により、XYステージとカメラを1つのGUIソフトにより制御するWelScan Camを製品化いたしました。
また、XYステージとイメージガイドレーザポインティング技術を組み合わせることにより、試料前面へのレーザ照射もPC制御化で行うことができるようになりました。
自社設計2chステッピングモーター制御回路(外部トリガー機能付き)
弊社は最初にニーズの収集とニーズの精査を行います。そして、そのニーズを解決するために好ましいレーザ機器と画像取得手段の組み合わせを検討し、商品構成を構築します。